北陸新幹線福井駅舎の東側には「拡張施設」と題し、福井市の施設が建設されます。ここでは拡張施設はなぜ設置されるのか、どんな施設になるかを紹介します。
拡張施設とは
拡張施設が設けられる経緯
一般的な県庁所在地の新幹線駅はホームが2面4線(富山駅だと幅員38m)あり、高架下に広い空間が確保できます。しかし、北陸新幹線福井駅は1面2線(幅員約20m)とコンパクトなサイズなため、高架下に観光案内所や駅施設などを設置するためのスペースが足りません。そこで、新幹線駅舎東側に駅機能の一部を収納するための「拡張施設」が整備されることになりました。これにより、通路幅が広げられ、第二コンコース(南改札)の設置やプリズム福井の増床が可能となりました。
福井市サイトより引用
建物の概要
拡張施設はえちぜん鉄道福井駅の延長上に建設されます。建物は鉄骨2階建てで正面の長さは約79m、幅約14m、高さは約10m、延床面積は約1,600m2、総額15憶6千万円、所有者は福井市です。
外観は新幹線駅舎のデザインにあわせた全面ガラス張りで、「人・モノ・情報を誘い、誰もが憩えるおもてなしの空間」をコンセプトに基本設計がされています。
フロア図
出典:福井新聞サイト(https://www.fukuishimbun.co.jp/)
建物内部
1階
福井駅の中央コンコースやえちぜん鉄道福井駅の導線上にあたる北側には各種イベントが開催できる約450m2の屋内広場が設けられます。屋内広場は県産材をふんだんに活用した吹き抜けになっており、中央部に設置される緩やかな階段広場からはその様子を眺めることができます。屋内広場ではコンサートや地域の特産品の展示、連携中枢都市圏の市町のPR、市民の文化芸術活動や地域活動の場などとして広く使われることを想定しています。
南側には待合・休憩スペース、観光案内所、トイレ、レンタルサイクル置き場が設けられます。
ここに設置される観光案内所は福井県全体を案内するため、運営は福井県が主体となります。福井市の観光案内所(福井市観光案内所ウェルカムセンター)はハピテラス横(福井駅西口広場内)にありますのでそこととの差別化を図ります。
市の施設内にある県施設っておもしろいですね。
2階
カフェ・展示・交流スペース、トイレが設けられます。
屋上
長さ約79m、幅約14mの広々とした屋上広場が設けられます。植栽やベンチが設置され、奥越の山々や新幹線車両のほか、えちぜん鉄道福井駅舎に止まる車両も見ることができます。新たな撮影スポットになりそうですね。特にえちぜん鉄道の車両は真正面から撮影が可能となります。
今後のスケジュール
2018年度 実施設計
2020年度 埋蔵文化財調査
2021年度 着工
2022年半ば 完成予定
完成イメージ図
外観
出典:福井市サイト
屋上広場
新幹線が停車する線路と同じ高さです。
屋内広場
大階段が京都駅みたいですね。
2020年3月下旬頃の様子
2020年3月下旬の様子です。拡張施設は新幹線駅舎完成後に建設が開始されます。
仮囲いの範囲が拡張施設の範囲とほぼ一緒です。
以上、北陸新幹線福井駅拡張施設の概要と紹介でした。完成が楽しみです。
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