県道篠尾勝山線獺ケ口バイパス工事状況 2019.6

福井県道31号篠尾勝山線の福井市獺ケ口町では現在バイパス工事が行われています。ここでは2019年6月現在の工事の状況を紹介します。

福井県道31号篠尾勝山線とは福井市篠尾町と勝山市荒土町伊波を結ぶ県道です。福井市と勝山市を直接結ぶ唯一の道路ですが、市境付近は未開通となっています。

工事概要

福井県のサイトに当工事のまとめページがなかったので現地で入手した情報を元に記事を執筆しました。

グーグル航空写真より。

福井市獺ケ口町付近の篠尾勝山線は集落内の河川沿いの狭い道となっています。当工事では集落を迂回するようにバイパスを整備します。上図の破線は現地の状況からルートを推測しました。バイパス延長は航空写真で計ると約400mでした。集落から北側の芦見地区は全域2車線で整備済なので付け根にあたる獺ケ口町内がボルトネックになっています。

工事場所

現在の様子(2019.6)

足羽川を渡ると獺ケ口町の集落に入ります。工事は集落入口の交差点から行われています。

斜め左へ行く道路が現道で、斜め右へ行く道路は市道です。

 

 

 

芦見川橋梁工事

芦見川では新橋の橋台工事が右岸側のみ行われています。出水期が近いことから、夏までに右岸を完成させ、秋以降に左岸の橋台工事に入ると思われます。橋桁が設置されるのは2020年の秋以降となるので橋が完成するのは2021年の春頃でしょう。

・芦見川右岸側

市道橋の横に新県道橋の橋台工事が行われています。県道橋ができたら市道橋は撤去されるのでしょうか。

・工事看板

 

・芦見川左岸側

 

集落裏側

橋を渡ると砂利道が続きます。航空写真を見ると2016年頃は住宅が建っていたので道路用地として供されたのでしょう。バイパスは集落の裏側を通ります。

 

バイパスは田を斜めに横切り、山際の農道に合流します。

 

農道が拡張or山際が掘削され、バイパスになります。山際でも道路工事が行われていました。

・工事看板

工事概要を見ると切土工事と法面工事がメインですね。

 

農道は各所で拡幅されています。拡幅されていない場所は線形的に山を削ると思われます。

 

反対側

 

・バイパス工事最前線

 

田園地帯の端まで来ると、山にあたり、工事はここで止まっています。

 

この先は今後掘削されるのでしょう。約150m先で現道と合流します。

現道(集落北側)

バイパスとの接続地点と思われる集落北側の現道に来ました。足羽川からこの場所までの現道は1車線しかない狭い道ですがここから勝山方面(芦見地区)は2車線で整備済です。

バイパスは直進し、山中を進むと思われます。

 

以上、2019年6月現在の様子でした。

 

ここから先は余談です。せっかく芦見地区に来たので篠尾勝山線の末端がどうなっているか見に行きました。

篠尾勝山線見整備区間

福井市側

福井市皿谷町に来ました。ここは芦見地区のもっとも奥にある集落です。

県道は交差点を左折します。直進は美山~大野林道という名の大規模林道で、トンネルを抜け、大野市に行くことができます。この林道は県道並みの道路規格があり、全線舗装済で幅員が5m、2車線分あります。上の交差点からは福井県道172号皿谷大野線という別の県道が始まり、市境付近は未整備となっていますが林道が事実上の代替道路となっています。

交差点を左折し、県道を進みます。

途中、林道皿谷線の看板がありますが地図上この場所は県道です。

 

・現在地

地図上、U字カーブまでが県道でその先の林道皿谷線になります。林道は永平寺方面に抜けることができ、勝山側の反対側に行くことができます。

 

勝山側

林道で山越えをし、勝山側の県道末端部に向かいます。

標識には篠尾の文字がありますが、この先に進んでも福井市に行くことはできません。

 

・勝山市鹿谷町

現在地

 

勝山市側の末端部の集落にきました。2車線道路は集落までで集落を過ぎると1車線になります。

集落を過ぎ、福井市に向かって進みます。

 

・現在地

山への九十九折が始まったと思ったら有害獣侵入防止ネットで車では先に進めなくなりました。道はもう少し続きますがネットが簡単に外れそうになったのでここで先に進むのをやめました。先行者の記事によると山中で道は途切れ登山道になるそうです。

 

未開通区間の現状

市境の未開通区間の解消の動きはあるのか調べていたら福井県議会の議事録に発言がありました。

2006年7月6日平成21年予算特別委員会の記事録によると、

・福井市美山町皿谷から勝山市鹿谷町北西俣間の1.9キロメートルの交通不能区間解消に向け、地元では要望活動を繰り返し行っているが2004年を最後に整備が止まっている。それ以降、整備予算はゼロとなっている。

・解消に向けて、道路整備をするには交通不能区間を含む、前後3.2kmの整備が必要で、それには約80億円が必要。福井市、大野市、勝山市での全体の道路ネットワークの中で、中部縦貫自動車道や一般国道157号、158号の早期完成を最優先に進めており、これらの路線の整備後の交通混雑の状況を見ながら検討していく。

 

以上、完成後も交通量が少ないと予想されているため、整備は後回しになっているのが現状のようです。おそらく市境はトンネルで整備されることから、一気に予算をつけて整備を進める必要がありますが他に優先すべき道路計画があるので、ここも優先すべき理由もないのでしょう。

市境道路が整備させる日は今後くるのでしょうか。

 

現在の様子(2019.10)

2019年10月中旬頃の様子です。

左岸側の橋台が完成しました。

右岸の橋台の工事は出水期明けの11月以降に始まると思われます。

 

橋の先では法面工事をしていました。

 

〇続き記事は下記リンクより、県道篠尾勝山線獺ケ口バイパス工事状況 2020.10

次に進む

福井県道31号篠尾勝山線の福井市獺ケ口町では現在バイパス工事が行われています。ここでは2020年10月現在の工事の状況を紹介します。 福井県道31号篠尾勝山線とは福井市篠尾町と勝山市荒土町伊波を結ぶ県道です。福井市と勝山市を直接結ぶ唯[…]

 

福井市インフラ整備情報