2019年8月に福井県庁地域鉄道課内で発足した福井県並行在来線準備株式会社は2020年5月29日に取締役会が開かれ、「運輸計画課」が新設され、既存の「総務企画課」とあわせ2課体制となりました。それにより社員が増えたため、事務所は県庁向いにある大手合同庁舎2階に移転しました。
現在、県から派遣された4人が総務企画課で業務を遂行していますが、新しくJR西日本から9人の出向者が運輸計画課に配属され、国土交通省への鉄道事業許可申請の手続きを担当します。同社には2020年4月に1期生33人が入社し、現在はJR西日本などに鉄道開業に必要なスキル取得のための研修を行っています。2023年春の開業時には約300人の組織になる予定です。
〇前記事は下記リンクより、福井県並行在来線準備株式会社が県庁内に発足 2019.8
2019年8月13日、福井県庁4階の地域鉄道課内に新しい鉄道の準備会社が発足しました。2023年春の北陸新幹線開業に伴い、JR北陸本線の石川県境~敦賀駅間がJRから切り離されます。その切り離された区間を運営するための第三セクター準備会社が「[…]
福井県並行在来線準備株式会社とは
概要
・名称 福井県並行在来線準備株式会社
※正式な名称は広く意見を募ったうえで決定されます。
・設立時期 2019年8月13日
※新会社が鉄道を運行するのは2023年春の北陸新幹線開業時です。
・資本金 5億円
社員採用などに充てる1次出資の5億円のうち、県が3億5千万円、沿線7市町で1億円、福井銀行と北陸電力の民間2社が2500万円ずつ負担します。
・社員数 300人(開業時)
福井県のサイトより引用
並行在来線とは
新幹線と並行する在来線で特急列車が運行する区間です。整備新幹線建設の条件として、原則的にJRから経営分離され、地元が出資する第三セクターに転換することになっています。これは、高額な新幹線の施設と地方閑散線区に転落した並行在来線を両方所有運営することによるJRの負担を軽減する措置です。第三セクターに転換されることにより、特急の数が減ることによって、普通列車の本数が増えたり、快速列車の新設など、乗客の利便性につながることがあります。
開業までのスケジュール
・2019年8月 福井県並行在来線準備株式会社設立、社員募集内容の公表
・2019年9月 社員採用の応募受付、採用試験、合格発表
・2020年4月 第1期生入社
・2020年6月1日 大手合同庁舎に事務所移転 運輸計画課新設し2課体制へ
・2021年度 準備会社から本格会社(資本金の増額、正式名称に変更など)に以降
・2023年春 開業
会社設立はもともと2020年を予定していましたが、1年前倒しすることで人材確保や安定経営ができるための準備時間の確保にあてるそうです。
事務所所在地
現地の様子(2020.5)
新聞報道がされる前にたまたま庁舎の前を通りかかったら看板がかかっていたのでのぞいてきました。
県庁向いにある大手合同事務所です。1960年代には福井土木出張所、1970年代には駐車場、1980年代に現在の建物ができ、住宅供給公社や各土地改良区など県の外郭団体が合同で入居していまたが、2000年頃より、2019年3月まで福井県・市の駅周辺整備事務所が入居していました。
入り口です。
1階通路です。駅周辺整備事務所時代にはこの通路で高架事業や新幹線展示をやっていたのでよく見に行っていました。
案内図、福井県並行在来線準備株式会社は2階に入居しています。
1階の福井市駅周辺整備課があった部屋は空き部屋です。
階段踊り場には準備会社のポスターがありました。
2階に上がると県庁4階に掲げられていた準備会社の看板がこちらに移設されていました。
次の動きが楽しみです。
〇前記事は下記リンクより、福井県並行在来線準備株式会社が県庁内に発足 2019.8
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