2023年3月27日から営業運転を開始する福井鉄道の新型車両「F2000形」、愛称「FUKURAM LINER(フクラムライナー)」に営業運転前に乗車しましたので写真を中心にレポートします。日本国内で一番新しい路面電車です。
外観
田原町側前頭部です。先代のF1000形フクラムと違い、直線が多い見た目です。福井鉄道のコーポレートカラーである白色をベースとした青・緑・黄緑のラインが入っています。先代との違いを簡単にいうとフクラムはドイツ製でフクラムライナーは国産です。
比較表 | F1000形フクラム | F2000形 |
車体ベース | ドイツから輸入し日本向けにカスタマイズしている新潟トランシスの「インチェントロ(ブレーメン形)」 | 国産のアルナ車両の「リトルダンサー」 |
最高速度
起動加速度 編成定員 編成重量 編成長 全幅 全高 |
70km/h
3.5km/h/s 155人(座席53人) 37t 27,160 mm 2,650 mm 3,437 mm |
70km/h
2.5km/h/s 115人(座席43人 33t 21,400 mm 2,600 mm 3,830 mm |
今回導入されたのはアルナ車両の超低床型路面電車シリーズ「リトルダンサー」で最大サイズである「タイプL」です。全長21.4mの3連接車で、フクラムより6m短くなっています。リトルダンサーは国内の路面電車事情に配慮された設計となっており、多くの路面電車事業者に採用されています。
たけふ新側前頭部です。
正面より。
側面に銘板がついています。
車体番号
フクラムライナーのロゴです。
参考にフクラムです。隣のホームにいました。
車内
田原町側車内です。フクラムはクロスシートでしたが、フクラムライナーはロングシートになっています。全長は短くなっても定員に差がないのはこのためです。
武生側
中央の車両の座席は前後の車両よりも1段高くなっています。
扉は片扉です。開閉時にはメロディーが流れます。
貫通路はY字状になっています。
前後の車両の貫通路付近には1人席があります。
写真ではわかりにくいですが、中央の車両の床は前後の車両よりも高くなっており、スロープがついています。
貫通路付近には車内カメラが設置されています。
貫通路下部の蛇腹は2重になっています。
前後運転席の近くには車いすスペースが計2か所あります。ちなみにシートの素材はセーレン製で、日野川の流れをデザインしています。
車いすが乗車した時は椅子を跳ね上げて使用します。
椅子には車いす固定用具のロープがついています。
側面には広告枠スペースがあります。
まだ運行前なため、運賃表・路線図・営業のご案内のみ掲示されています。
前後車両の進行方向右手のつり革には越前カニのつり革が2か所(車内4か所)設置されています。しかもカニの目玉は車両の揺れにあわせて動きます。
前後車両の進行方向左手のつり革にはレッサーパンダのつり革が2か所(車内4か所)設置されています。
扉の上部には福井鉄道では初めて車内モニターが前後車両に2か所(車内4か所)に設置されました。沿線案内の映像を流すのに使用します。
窓のカーテンは好きな位置で止めることができます。
商工会議所前付近の車窓です。
運転台周辺
運転台周辺です。運転席も1段高い場所にあります。
運転席上部にある液晶モニターです。
運転席右上にあるアルナ車両の名盤
運賃箱
運転席
運転席です。最近の運転席はすっきりしていますね。
カメラがついています。
福井鉄道の運転席には剱神社のお札が貼ってあるのですがこの車両にはまだ貼られていません。
福井城址大名町駅でのひげ線へのポイント切り替えスイッチは車内にも設置されています。
ワンハンドルです。
運転席には右側には定期検査表がありました。製造年月日は2022年4月になるのですね。完成日ではないのですね。
おまけ
田原町駅2番のりばに停車する「田原町」行き
江端駅のたけふ方面乗り場で表示する「福井」行。
上2つの行き先は特別に表示させていただきました(試乗会での特別対応です)。通常の営業運転ではありえない表示です。
以上、福井鉄道の新型車両F2000に乗車してみた 2023.3 でした。